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ジンジャー:Ginger (Zingiber officinalis)

更新日:2020年8月14日


寒くなるこの季節に、多くの女性が感じる悩みといえば<冷え>。

最近では、温活というキーワードにも聞きなじみが出てきて、<身体を温める=冷やさないこと>は、健康、美容の観点から話題になっています。

身体をやさしく温めてくれる自然の力、ハーブやアロマセラピーをもっと身近に取り入れていただけるように、クリニカルアロマセラピーと東洋医学の知識も交えて、今回は、冷えの対策、身体を温めることに欠かせないジンジャーについてお話します。

 

ジンジャー:Ginger (Zingiber officinalis)

ジンジャーは熱帯性の多年生ハーブで、高さ60-120cmに成長します。

精油は、根茎から水蒸気蒸留法で抽出されます。

東南アジア原産で、ジャマイカ、インド、西アフリカ、日本、中国、マレーシアなど、暖かい地域で栽培され、特にジャマイカ産は非常に質が高いと評判です。

 

ジンジャーの歴史

ジンジャーは、とても歴史が古い植物で、古代エジブト、インド、中国、日本などで、食用と医療用の両方で使われてきました。

漢方では、生の根を生姜( ショウキョウ)と呼び、風邪や悪寒の時に、発汗を促し、痰を切り、食欲を増進させるために使用されます。

乾燥した根を乾姜(かんきょう)と呼び、主に体の陽気を回復させるの役立ちます。

東洋医学では、胃腸を温めることで衛気(えき)が高まることから、血液循環を活性化し、手足の冷え、下痢、嘔吐を改善する目的で使用されます。

生の生姜に含まれるジンゲロールという成分に熱を加えるとショウガオールができます。

これが体を内側からぽかぽかに温める効果を発揮してくれます。

 

ジンジャー精油の効能

抗カタル作用、強心作用、消化促進作用、強壮作用、鎮痛作用、食欲増進作用、性的強壮作用、抗リウマチ作用、駆風作用、去痰作用、健胃作用

 

ジンジャー精油の心理的作用

心理的作用は、明確な計画と良い意図があったとしても、行動に移せない人に向いています。

 

ジンジャー精油の東洋医学的な視点

東洋医学では、本質的に温め、活力を与え、気の閉塞を解く作用があります。

「脾・心・肺・腎」の陽気を活性化し、補う働きがあります。

・腎の陽を強め、筋肉疲労を伴う腰痛に効果的です。

・脾胃の陽を強め気を調整してくれるため、消化促進や、お腹の調子を整えてくれます。

・心の陽を強壮し、血を循環させるため、四肢の冷えや活力を与えてれる作用があります。

・肺の陽気を強めるため、去痰作用があり、免疫力を高める作用があります。

References:Aromatherapy for Healing the Spirit by Gabriel Mojay / ITHMA Course Notes

The Complete Guide to Aromatherapy by Salvatore Battaglia

 

次回は、ジンジャーの温かい香りと相性が良いマンダリンの精油についてお話します。

更新を楽しみにお待ちください。

 

我が家では、この冬の防寒対策に初めて湯たんぽを購入してみました。

ほんわりとした温かさが安心感を与えてくれて、早くも手放せなくなりそうです。

 

■ 著者プロフィール

英国IFPA認定アロマセラピスト

丹羽 春美(にわ はるみ)

青森市出身。十和田市在住。高専卒業後、SE会社勤務を経て、英国Institute of Traditional Herbal Medicine and Aromatherapy にアロマ留学。ディプロマコース終了後、上級者コースに進み、妊産婦のためのアロマセラピー、不妊症へのアロマセラピー、ベビーマッサージの知識を深める。

2011年帰国後、青森の産婦人科で常勤アロマセラピストとして、患者様へのトリートメント、産前産後分娩時のトータルアロマセラピーケアに関わり、ベビーマッサージの講師を務める。

現在は、夫と1歳の娘と奥入瀬渓流のそばで田舎暮らしをしながら、産科での勤務経験をいかし、地元でのベビーマッサージ講師、アロマトリートメント。またヨガ教室やアーティストの方などへのオリジナルの香り作りをして活動中。

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